インプラント周囲病変

投稿日:2017年5月16日

カテゴリ:インプラント

インプラント手術をうけられる患者様には、必ずインプラントのメインテナンスが必要なことをお話ししてます。それは、インプラントには歯周病にかかるリスクがあるためです。

そもそも、インプラント周囲病変はどれくらい起きているのか、皆さんはご存知でしょうか?

実は、日本におけるインプラント周囲病変の有病率のデータは、未だにきちんとした形で示されていません。世界的にも、まだまだこのようなデータ自体が少ないのが現状です。

2013年にAtiehらによって発表され、昨今インプラントに関する多くの論文や講演会などで引用されている文献を例にお話しします。

この研究では、9つの論文のメタ分析により、インプラント治療後5年以上の追跡期間のある患者1497人(インプラント数6283本)を対象に、インプラント周囲病変の有病率について調べました。結果で注目すべきは、患者レベルでの有病率です。

例えば歯周病の場合、1本でも歯周病にかかっている歯があれば、その人は「歯周病患者」としてみなされます。同様に、口腔内のインプラントが1本でも周囲病変にかかっていれば、その人は「インプラント周囲病変患者」としてみなされます。これが今回の患者レべルでの有病率です。

埋入されたインプラントが1本であろうが、多数本であろうが、病気にかかっている患者であるという認識が大切であろうとの考えから、患者レベルで有病率を見ることが重要と考えられるようになっているのです。今回の研究から、周囲粘膜炎は約6割、歯周炎も約2割の患者に認められました。この結果を踏まえるとインプラント周囲病変はけっして稀な疾患ではなく、むしろ非常にありふれたものであることがわかります。

インプラントを生涯使用するためにも、メインテナンスの重要さを理解していただきたいと思います。

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