糖尿病とインプラント治療のリスク

投稿日:2025年10月13日

カテゴリ:インプラント 未分類

【糖尿病患者はインプラント治療が受けられない!】という話を耳したことはありませんか。もちろん糖尿病だから絶対にインプラント治療が受けられないということはありません。ただ、さまざまなリスクがあるということは事前に知っておく必要があります。

糖尿病とはインスリンというホルモンの働きが不十分になることで血中を流れるブドウ糖の濃度(いわゆる血糖値)が慢性的に高くなる病気です。血糖値が高くなると、喉の渇き、多尿、体重の減少、疲労感などの症状が現れます。

糖尿病になると全身の血管や神経が傷つきます。糖尿病は神経障害、血管障害をもたらし心臓病、失明、腎不全、足の切断など慢性合併症を引き起こします。

そのため口腔内においても影響があります。

 

①歯周病のリスク:糖尿病により高血糖になると自浄作用のある唾液が減少し、常に口に中が乾燥状態になります。また糖尿病は免疫力も低下させますので、歯周病原菌が増殖しやすい環境が整ってしまいます。インプラントは虫歯にはなりませんが、「インプラント周囲炎」という歯周病にはなります。インプラント周囲炎になれば、重度の場合、インプラントを支えるまわりの骨が溶けていまいインプラントが脱落します。

②細菌感染のリスク:インプラントは歯肉を切り、骨を削ってインプラント体を入れる外科手術です。糖尿病により免疫力が低下していれば、細菌に感染する可能性が高まります。また、高血糖により慢性的に血管が傷ついた状態になりますので、血流の低下により傷の治りも遅くなります。

③骨吸収のリスク:糖尿病患者は骨の吸収(古くなった骨を分解すること)が進みやすいとされています。インスリンが正常に作用せず新しい骨を作る骨芽細胞の機能が低下し、骨形成が減少するためです。インプラントを支える顎の骨の減少はインプラントの動揺や脱落につながります。

他にもさまざまなリスクがありますが、かかりつけの内科医に相談し、血糖値をコントロールできればインプラント治療ができることもあります。糖尿病だからと最初から諦めずにまずはご相談ください。

 

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