歯の神経を抜いたあとの歯について

投稿日:2019年7月8日

カテゴリ:根管治療

歯の神経を抜かれたあと
神経をとったのに、痛みが出ることがあります。

進行したむし歯などが原因で歯の神経(歯髄)に炎症が及んだ場合、やむを得ずこれをとり除く治療(抜髄治療)を行うことがあります。
 
歯根の周囲には歯根膜とよばれる軟組織があり、歯根と歯を支える骨(歯槽骨)の間にあってクッションの役割を果たしています。また、歯髄に至る歯の神経路は脳から顎の骨を経由して歯根の先端部(根尖孔)から歯の内部に入ってきますが、抜髄治療により根尖孔に近いところで末端側の歯髄が除去されると、副作用的に歯根膜に炎症(細菌感染を伴わない単純性炎症)を引き起こすことがあります。歯根膜炎は結果的に歯を押し上げる力を生じる(俗に「歯が浮く」といいます)ため、その歯の部分だけわずかながら噛み合わせが高くなり、噛んだときに痛みが発生する原因となっているのです。このような痛みは治療を受けた日から通常2~3日、長くても1週間程で自然消失する場合が多く、それほど心配はいりません。
 しかし、非常に進行したむし歯のケースなどでは、歯の神経の大部分が口の中に常在する細菌に冒されている場合があり、さらに細菌感染が歯根膜にまで波及していると、稀ですが、抜髄治療を行ったにもかかわらず、一時的にかえって痛みが増大したり、歯肉に腫れをきたしたりすることもあるので注意が必要です。残念ですが、そのような症例では炎症が遷延して噛んだときの痛みも非常に長引くことがあり、歯の中に薬剤を貼付する治療を長期にわたって行わなければならない場合もあります。