歯肉縁上・縁下プラーク

投稿日:2017年11月10日

カテゴリ:予防歯科 歯周病 虫歯

歯磨きをしない方なんてほとんどいないですよね。歯磨きで、何をきれいにしていますか?

そう、プラークです。今回は縁上プラークと縁下プラークの違いについて書きたいと思います。

歯肉縁上はつねに唾液に覆われ、酸素も浸透しやすい環境です。普段はそれほど栄養豊かな環境ではありませんが、食事の時には糖などの栄養素が多量に供給されます。

特に糖は細菌の栄養源として優れており、歯肉縁上には糖を利用してエネルギーを得て生きている多くの通性嫌気性細菌が生息しています。

虫歯はここ、歯肉炎上プラークに生息する細菌の働きによって生じます。

一方、歯肉縁下はつねに歯肉溝滲出液によって満たされ、構造的に酸素や唾液が侵入しにくい環境です。

歯肉溝滲出液は基本的に血漿成分(血液から血球を除いた成分)と同等ですので、とても栄養豊かです。糖(グルコースで血糖に相当)の濃度は0.1%程度と低いものの、アミノ酸やタンパク質は豊かに含まれています。私たちの全身の細胞に栄養を届けているのが血液であることを思えばそれは理解できると思います。

さらに、歯肉上皮は皮膚と同様に定期的に剝がれ落ち、その剥離上皮にはケラチンなどのタンパク質がふんだんに含まれています。すなわち、歯肉縁下は常にアミノ酸、たんぱく質といった栄養素が豊かに存在する環境であり、その結果、アミノ酸やたんぱく質をエネルギー源とする偏性嫌気性最近が数多く生息する事になります。

歯肉縁上プラークに多い細菌は主要なエネルギー源として糖を利用するのに対し、歯肉縁下プラークに棲む細菌は主要なエネルギー源としてアミノ酸やたんぱく質を利用しています。歯周病は歯肉縁下プラークに生息する細菌の働きによって生じます。

虫歯になりやすい人、歯周病傾向の人など、プラークコントロールするにあたって違いを考えてみてください。